高等部2年の授業
6/9(木) 高等部2年で正多面体の数について授業をしました。
前回は、多面体や正多面体とはどんなものかを確認して、折り紙で正六面体を作っています。
その続きです。
前回の授業記録↓
正多面体は全部でいくつある?みんなの予想はそれぞれの欲望の数かも。
今回の授業では、小さなクエスチョンを順に解いて大きな課題を解決する流れを意識しました。
Q1 1つの頂点を作るために多角形はいくつ必要なのか?
正四面体だと正三角形が3つ、正六面体だと正四角形が3つ、正八面体だと正三角形が4つ、
1つの頂点を作るために必要ですよね。
つまり、1つの頂点を作るために少なくても3つは多角形が必要になります。
Q2 正四角形で1つの頂点を作るとき、正四角形はいくつまで使えるのか?
正四角形を4つ、2×2で並べると、平面になってしまい立体的にできません。
2×2から1つ取って正四角形を3つにすると、立体的にすることができます。
つまり、正四角形で1つの頂点を作るとき、正四角形は3つのみです。
正三角形で1つの頂点を作るときは、3つでも4つでも5つでも立体的にすることができるので、
答えは5つまで使えるとなります。
しかし、この2つの質問は少し意味が分かりにくいです!!!
頭の中でイメージできる生徒であれば問題ないかと思いますが、
「正四角形がいくつ必要か、いくつまで増やしてもよいか」
などと言われても、どこの何を数えるのかはっきりしない生徒も多いはずです。
そこで、高等部2年でもマグフォーマーを使いました。
マグフォーマーは初等部の授業でも使っています。
挑戦状😎 正八面体の展開図を見つけ出せるかな?成功したら…
1つの頂点を作るときの多角形の数について、マグフォーマーで説明しながら確認しました。
正三角形では6つ並べる(ピザ型になる)と平面になって立体的にできなくなる。
正四角形だと4つで立体的にならない。
そこから、
【1つの頂点に集まった角度の合計が360度以上になってしまうと立体的にならない】
ということに気付きました。
みんなきっと理解してくれたと思います!
具体物操作から鉛筆に持ち替えよう
マグフォーマーを使った実演によって、多面体を作るには
・1つの頂点に集まる面数は3つ以上
・角度の合計は360度未満
とまとめることができました。
そのあとは、計算です。
ひたすら計算しました。
正三角形を使って正多面体を作るときは、1つの頂点に3つを集めたら角度はどうなるか、
4つ・5つ・6つだとどうなるか調べます。
正四角形、正五角形、正六角形でも同様に3つスタートで調べていきました。
正四角形まではひとつの角度が90度と答えてくれましたが、
正五角形になると、う~~~ん。と悩んでしまいますよね。
私もパッとは出てきません(^-^;
なので、いつもどうやって計算しているのかを紹介しました。
正五角形は3つの三角形に分けることができるから、180×3=内角の和
それを5で割れば、正五角形のひとつの角度(内角)が分かります。
正六角形も、みんなに見えるようにホワイトボードで計算しました。
正六角形は、3つ並べた時点で角度の合計が360度を超えてしまうので、
そもそも正多面体が作れない!
というところまで見つけ出せたら、正多面体がいくつあるのか問題は解決です。
正三角形だと3つ、正四角形だと1つ、正五角形でも1つ、正多面体が作れるので、答えは5つです。
授業の後半は少し早足になってしまったので、みんな納得できたか心配です…
早足になる原因は、授業の途中でみんなとおしゃべりをしてしまうからなのですが、
楽しいのでついつい話しかけてしまいます。
この経験が何になる?
正多面体がいくつあるか、なんて知識が今後役に立つ日はほとんどないと思います(^-^;
自分の子どもに勉強を教えるときとか
雑学クイズに参加したときとか
んー。あとは
自分はこんなことも知っているぞ!的な自己満足の世界に浸るための材料?
ちょっと言い方キツイかもしれませんが、まぁそんなとこかと(笑。
でも
ひとつずつ課題を立てて解決してまた次を考えて~~~...
という流れで大きな課題を解決する能力は、働くようになってからもきっと役立つはずです。
みんなの課題解決能力がもっと育ち、将来役に立ちますように☆
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