LINEで授業?! その始まりは…
私が学生のことも、教員になってからも、
LINEを使って授業するなんて考えたこともありませんでした。
算数・数学の質問を聞かれることはありましたが、まぁそんなもんですよね。
その時(外出自粛になり、県内ほとんどの学校も臨時休校が決定したころ)は、
Zoomを使ったことのある人は周りにほとんどいませんし、
フリースクールの職員さんも相当悩んだと思います。
「LINEはみんな使っているから、グループ機能とかノートとかで学びを作っていけないかな・・・」
という思いだったのでしょうか。
なんという発想をお持ちの方々だろう(笑)
と、正直私は思いました(;’∀’)
職員さんの気持ちに応えるべく、いざ授業計画へ!
しかし、3つのクラス(甘口・中辛・辛口)の授業を同時に作っていくことはなかなか難しい。
しかも、同じ時間で3クラスじ同時進行です;
そこで私はひらめきました♪
似た問題(テーマ)を使い、
計算や使う言葉のレベルを調整して難易度を3つに分けることにしました。
コロナウイルスが連日ニュースで取り上げられていたことをヒントに、
「指数関数、倍々計算」をテーマにしました。
いざ、甘口クラスの授業へ!
問題
「1円から始めて、次の週は2倍の2円、その次の週は2倍の4円・・・とお小遣いを1週間ごとに2倍にしていくと、2か月にはいくらもらえるでしょう?」
![](https://mathmath-try.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_23541-1024x768.jpg)
甘口クラスは小学生を主な対象にしています。
小4から小6が参加できるように、”計算力” ではなく ”どのように考えるか” に重きを置きました。
問題提示後、まずは自分で考える時間を取ります。
様子を伺いながら少しだけですが。
生徒は自宅にいるので、時間を取りすぎると
「ただ家で過ごしているだけー」という感覚になるんじゃないかと心配でした。
上の写真は、授業の最後にLINEのトーク画面にアップしたものです。
授業中は問題部分だけだったり、ヒントになるよう考え方だけだったり、
写真を何枚かに分けてアップしました。
LINE上のやり取りなので生徒が実際はどのように解いていたか、
丁寧にノートに書いたりじっくり考えたりしたかは分かりません。
「使ったノートを写真で送れ!」なんてことはしませんので。
どんな形であれ、
みんなと繋がっている場に参加してくれてよかったな~
が最初の私の感想です。
それに続き、いろんな反省と、
1時間LINEから目を離さず3つのグループラインを行き来していた疲れがどっとがでてきます。
生徒の反応
生徒からの質問には、このようなものがありました。
- 2か月後までにもらったお小遣いを全部たし算するのかと思ったけど。
- 1か月って4週とは限らないよね。
確かに、問題文にははっきりとしたことが書かれていないので、しまった・・・と思いました。
1か月=4週間とする、ここに引っかかるとは予想していませんでした。
「問題文に条件が書いてるのに、わざわざそこを取り上げてくるのかよ。」
が正直な私の反応ですが、算数が苦手な生徒には見逃せないところなのかもしれません。
算数・数学の文章には、「1か月=4週間とする」というような、
勝手に決めている事項(この問題における条件)があります。
問題を解く上で必要な情報ですが、
「勝手に決められて意味分からないから問題解けない!」
と言われたことがあります。
ほかにも、小中高と学年が上がるに連れて、
問題の語尾が命令形になるのが受け入れられないとかも聞いたことがあります。
小学校「次の計算をしましょう。」
中学校「次の計算をしなさい。」
高校「次の計算を解け。」
私は気にしたことがなかったので、聞いてびっくりでした。
本当に、どうしてこんな語尾になるんでしょうか。
甘口クラスは、新中1の生徒も含めて昨年度から一緒に勉強している生徒が主です。
昨年度の初等部で、「一粒のお米」という絵本を教材にしたことがあります。
始めは少ないお米でも、2倍・2倍・2倍・・・にしていくとすごい数のお米になっていく様子が分かりやすく描かれています。
「×2(2倍にすること)の簡単な計算でも、続けていくととても大きな数になるんだよ。」
ということを、生徒に実感してほしいと思って取り上げました。
今回のLINE授業も、計算内容は同じです。
誰か思い出して話を振ってくれるかな~、
と期待していたのですが、話題になりませんでした…
記憶に残る、思い出話になる授業って、難しいです。
それでは今日はここまで。
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